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維持管理MAINTENANCE

スマートマンションの導入推進事業が本格始動

2013/3/12

経済産業省による「スマートマンション導入加速化推進事業」が本格的に始動する見込みです。同事業の目的は、マンションの各戸を束ねてエネルギー管理する事業者を通じて、MEMS(マンションエネルギー管理システム)を導入するスマートマンションに対する導入費用の補助を行うことで、家庭部門の省エネ・節電を促進すること。2013年2月には事業に関わる基金設置法人と事務局を設置済みで、2013(平成25)年度から補助金制度の運用を開始する計画です。

対象となるMEMSアグリゲータの発表は4月以降

EMS(エネルギー管理システム)とは、電気やガスなどのエネルギー使用状況の全体的な管理と制御により消費削減を図るシステムのこと。管理・制御を住宅単位(Home)で行なえばHEMS、ビル単位(Building)で行なえばBEMSと呼ばれます。MEMSは、マンションの各住戸や共用設備を全体的にエネルギー管理して最適制御と節電を行うためのシステムで、今後の普及が期待されています。

経済産業省では、当面の電力需給の安定化を図る必要性から、民生部門および産業分野における発電と省エネ・節電に向けた取り組みを支援するため、各種補助金制度を設けてきました。

MEMSを導入する「スマートマンション」を対象とする補助金制度は、今回新規に予算請求されたもの。ITmedia(アイティメディア)の報道によれば、130億円の予算規模で800棟(計8万戸)のマンションにMEMSを導入する方針が決まったといわれます[]。

経済産業省は、2013年1月から「スマートマンション導入加速化推進事業」に関わる基金設置法人と事務局の公募を開始。2月27日には採択事業者を発表し、基金設置法人に一般社団法人低炭素投資促進機構が、事務局に一般社団法人環境共創イニシアチブ(SII)が、それぞれ指定されました。

SIIは、先行して実施している家庭向けHEMSやビル向けBEMSを対象とする補助金制度の運営団体としても指定を受けています。マンション向けMEMSの補助金は、HEMSやBEMSと同様、システムを提供する事業者(アグリゲータ)を通じて支給されるかたちとなり、SIIでは3月4日からMEMSアグリゲータの募集を開始しました。

補助金制度の概要や、認定対象となるアグリゲータとシステムは、4月以降に発表される予定です。

(編集部)




バナースペース

図版 CHART

図: MEMSのイメージ図(出典: 経済産業省「平成25年度資源・エネルギー関連概算要求の概要」)

(クリックして拡大)

文書: スマートマンション導入加速化推進事業の概要(出典: 資源エネルギー庁資料)