特別寄稿
社会インフラとしてのマンションの役割を考える
マンション管理士/TALO都市企画代表の飯田太郎氏による特別寄稿
かつてマンションは民間の新興デベロッパーの活力により普及が進み、行政の初期のマンション施策は迷惑施設への対策に近い形でスタートした。マンションが都市居住の主要な形態になった現在も、こうした傾向が行政施策に残っているため、管理組合や区分所有者は施策上の恩恵を受けることが少なく、不利な立場に置かれていることも多い。マンションを社会インフラとしてとらえ、その特性を生かした積極的な施策対象とするために、管理組合や居住者団体がまちづくりの主要な担い手としての自覚をもち、行政に積極的に働きかけることが必要である・・・
特集: 3.11の教訓と防災
各分野の専門家が連携して災害総合支援機構を設立
東日本大震災をはじめとする大災害の被災地で日常生活を取り戻すための支援活動を行ってきた専門家が、「復旧・復興のための人的資源の活用が十分できていない」という反省に立ち、「一般社団法人災害総合支援機構」を設立すると発表しました。2013年12月13日(金)午後5時から、東京・渋谷区の建築家会館で開催された設立総会では、日常生活に関わるさまざまな分野の専門家の連携が呼びかけられ、災害コーディネーター制度の創設などをめざす事業計画が承認されました。設立総会では、弁護士の安藤建治氏の開会挨拶に続き、日本建築家協会名誉会員の建築家、中田準一氏による基調講演が行われ・・・
石巻市のスマートコミュニティ推進事業が本格化
宮城県石巻市は、石巻スマートコミュニティ推進事業が経済産業省の補助金対象事業に採択されたことを受け、地域エネルギー管理システム(CEMS)の導入を開始すると発表しました。再生可能エネルギーを活用した「低炭素なエコタウン」と、災害時に「灯りと情報が途切れない安全・安心なまちづくり」の実現をめざし、市内のモデル地区で需給バランスの調整を図るCEMSの構築を図ります・・・
東日本大震災に被災マンション法を適用
「被災区分所有建物の再建等に関する特別措置法」(被災マンション法)を東日本大震災に適用する旨の政令が、7月26日に閣議決定されました。この決定により、東日本大震災で大きな被害を受けた分譲マンションの取り壊しや全壊した場合の敷地売却が、所有者全員の合意がなくても5分の4以上の多数決で可能となります・・・
仙台市が「防災力向上マンション認定制度」を創設
宮城県仙台市は、マンションにおける防災活動のさらなる充実と建物の防災性能の向上を図ることを目的した、「杜の都 防災力向上マンション認定制度」を創設し、2013年(平成25年)4月から運用を開始すると発表しました。2月12日に行なわれた市長記者会見では、この認定制度の運用に先立ち策定した「分譲マンション防災マニュアル作成の手引」をあわせて公表しました。仙台市では、独自の認定制度の利用と防災マニュアルの作成を通じて、マンション居住者による自主的な防災活動を支援していく計画です・・・
宮城県管理士会が『震災とマンションII』を発刊
一般社団法人宮城県マンション管理士会は、東日本大震災の教訓をまとめた冊子『震災とマンションII――経験した者が残すべきこと』を発刊しました。2001年のマンション管理士制度発足以来はじめて経験した大震災とこれに伴う行動の記録をまとめ、他の地域で予想される大震災に備えるしくみづくりに役立てることが趣旨。実体験に基づいた貴重な提言は、今後のマンションにおける防災と適正管理の推進を考えるうえで避けて通れない、多くの課題を問いかけています・・・
マンションの防災体制強化を管理会社が支援(3/3)
かつては「夏祭り」のような地域の恒例行事が世代を超えた交流の場となり、マンション単位で同様の催事を行うことも少なくありませんでした。しかし、小規模なマンションでは独自の行事開催に限界があり、大規模なマンションや町内会等でも役員の負担が大きいことから、大がかりな行事の開催は近年敬遠されがちです。一方、現代のマンション居住者の意識やライフスタイルに合った住民参加型イベントの開催を、管理会社の立場から支援する取り組みが、住民同士の連携や交流に成果を挙げています・・・
マンションの防災体制強化を管理会社が支援(2/3)
マンションにおける「自助」は区分所有者・居住者、「共助」は管理組合と役割を分担することは簡単ですが、担い手となる住民がいなければ共助は成り立たない、そのために管理組合が自助のサポートに一定の役割を果たすべきとする考え方もあります。この視点から、管理会社だけでなくグループ企業が連携して、分譲マンション向けサービスの拡充を図る試みが進行しています・・・
マンションの防災体制強化を管理会社が支援(1/3)
東日本大震災が残した大きな教訓のひとつは、マンション住民は公設の避難場所に受け入れてもらえない可能性があり、マンション自体を避難場所と想定した独自の自助・共助体制の必要性が高くなったということです。マンション単位での防災体制の整備が社会的に求められるようになったともいえるでしょう。管理組合や自治会等の活動により良好なコミュニティが形成されているマンションは「災害に強い」といわれます。しかし、居住者による最低限のコミュニティ形成や災害への備えを、自然発生的な自助努力に期待するだけでは不十分です・・・
東日本大震災とマンション
2011年(平成23年)3月11日金曜日、午後2時46分、東北地方・三陸沖を震源とするマグニチュード(M)9.0の巨大地震が発生し、宮城県栗原市で震度7、宮城県、福島県、茨城県、栃木県の4県37市町村で震度6強を観測。東京23区でも震度5強を記録するなど、東日本を中心に北海道から九州地方にかけての広い範囲で震度6弱から震度1の揺れを観測しました。気象庁は、国内観測史上最大規模であったこの地震を「平成23年東北地方太平洋沖地震」と命名。政府は4月1日、この地震にともなう一連の災害を、「東日本大震災」と呼称することを閣議決定しました・・・
特集: 電気料金値上げ
東北電力も値上げ、広がる電気料金の地域間格差
東北電力株式会社が、2013年7月1日から、規制部門(家庭用)の電気料金を平均11.41%値上げすることを経済産業大臣に申請しました。あわせて自由化部門(産業用)も平均17.74%値上げする計画です。東日本大震災で大きな被害を受け、まだ復興途上にある東北の被災地も値上げ対象となるため、値上げに対する懸念の声があがっています・・・
タイムライン: 電気料金値上げ
電気料金値上げに関する主要ニュースの一覧はこちら・・・