マンションでの永住意識の高まりと高齢化の進展
2014/5/13
国土交通省は、2014年4月23日、管理組合や区分所有者のマンション管理の実態を把握するために実施した「平成25年度マンション総合調査」の結果を公表しました。5年ぶりとなる今回の調査では、マンションでの永住意識の高まりとともに、居住者の高齢化の進展が明らかとなっています。
5年ぶりのマンション総合調査にみる現況
マンション総合調査は、マンション施策のための基礎資料として建設省(当時)が1980(昭和55)年度に開始し、その後1987(昭和62)、1993(平成5)、1999(平成11)年度に実施。2003(平成15)年度からは5年ごとに実施し、調査結果は国交省のホームページで公表されてきました。
報道発表資料では、2008(平成20)年度の前回調査と比較した次のような調査概要を紹介しています。
@世帯主の年齢
「60歳代以上」 (H20) 39.4% → (H25) 50.1%
A永住意識
「永住するつもりである」 (H20) 49.9% → (H25) 52.4%
B賃貸戸数割合
「20%を超える」 (H20) 18.6% → (H25) 18.2%
C空室戸数
「空室がないマンション」 (H20) 43.8% → (H25) 45.7
D戸当たり管理費
(H20) 15,848円/月 → (H25) 15,257円/月
E戸当たり修繕積立金
(H20) 11,877円/月 → (H25) 11,800円/月
F管理費等の滞納(3か月以上)発生率
(H20) 38.5% → (H25) 37.0%
G長期修繕計画の作成割合
(H20) 89.0% → (H25) 89.0%
H計画期間25年以上の長期修繕計画に基づいて修繕積立金の額を設定している割合
(H20) 36.6% → (H25) 46.0%
Iトラブル発生状況
「居住者間のマナー」55.9%、「建物の不具合」31.0%、「費用負担」28.0%
このほか、旧耐震マンションの管理組合で耐震診断を「行った」が33.2%、「行っていない」が58.0%など、耐震診断・耐震改修の実施がまだ途上にあることも明らかとなっています。
また、郵送によるアンケート調査の回収率が、管理組合向け調査で47.9%→63.8%、区分所有者向け調査で49.3%→65.4%に上昇したことも、今回の調査の特徴のひとつといえます。
調査結果の詳細については、国交省のホームページをご参照ください: http://www.mlit.go.jp/jutakukentiku/house/torikumi/manseidata.htm
(編集部)