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生活管理RESIDENCE

調査対象の「違法貸しルーム」全国で1347件

2014/2/11

国土交通省は2014年1月24日、住宅局建築指導課による違法貸しルームの是正指導等の状況を公表し、2013年7月から12月までに国・地方自治体に通報があったもののうち、特定行政庁において立入調査等を行う対象となった物件が全国で1347件(12月31日時点)あることを明らかにしました。報道発表資料では、今後も国と自治体が連携して建築物の安全性の確保を進めるとし、違法貸しルームに関する情報提供を引き続き呼びかけています。

建築基準法違反は621件、調査対象の76%は東京都に集中

国土交通省は、2013年6月からホームページに違法貸しルームに関する「情報受付窓口」を設け、法令に違反する疑いがある物件に関する情報を収集するとともに、都道府県・政令市等の特定行政庁に対して、情報収集や調査、違反物件の是正指導等を行うことを要請してきました。

今回の報道発表によると、7月から12月までの調査対象物件数の推移は次のとおりでした。

7月: 398件(7/19時点)
8月: 730件(8/30時点)
9月: 820件(9/30時点)
10月: 1055件(10/31時点)
11月: 1193件(11/30時点)
12月: 1347件(12/31時点)

また、12月までに調査対象とされた1347件のうち、建築基準法(関係条例含む)に違反することが判明した物件は621件あり、その内訳は次のとおりでした。

建築基準法違反があり是正指導準備中の物件数: 116件
建築基準法違反があり是正指導中の物件数: 499件
建築基準法違反があり是正済みの物件数: 6件
以上合計: 621件

調査対象物件数には、調査の結果、建築基準法違反がなかった物件数36件と、調査開始時点で施設が閉鎖されていた物件および調査により貸しルーム以外であることが明らかになった物件数91件が含まれます。

しかし、12月の段階で調査中の物件数がまだ599件あり、建築基準法に違反する物件数はさらに増加する可能性があります。

また、調査対象となった物件の76%(1031件)は東京都に集中していますが、埼玉・千葉・神奈川の首都圏3県のほか、茨城、静岡、三重、京都、大阪、兵庫、福岡、長崎、沖縄の9府県にも対象物件があります。

今後、調査物件の分類(戸建て・マンションの別など)や具体的な是正事例などについても、参考情報として公表されることが期待されます。

(編集部)

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図版 CHART

文書: 特定行政庁別の「違法貸しルームの是正指導等の状況」一覧表(出典: 2014年1月24日付け国土交通省プレスリリース)

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