本文へスキップ

マンション管理オンラインはマンション居住者と管理組合の視点に立った実務情報を提供する専門サイトです。

維持管理MAINTENANCE

改正被災マンション法が成立

2013/7/9

大規模災害により被災した分譲マンション解体の要件を緩和する、「被災区分所有建物の再建等に関する特別措置法」(被災マンション法)の改正法案が、6月19日の参議院本会議で可決、成立しました。同時に審議された「大規模な災害の被災地における借地借家に関する特別措置法」(罹災(りさい)都市法)も成立し、政府は東日本大震災の被災地への新法適用を今後検討する予定です。

「取り壊し決議」が5分の4以上の多数決で可能に

改正被災マンション法と罹災(りさい)都市借地借家臨時処理法は、ともに法務省の法制審議会が2013年2月に法務大臣に答申した、被災地における特別措置の必要性を具体化したものです。4月9日の閣議決定を受けて、5月23日に衆議院本会議で可決。6月19日には参議院本会議で可決し、6月26日に公布されました。

被災マンション法の改正により、被災した分譲マンションを取り壊す場合や、全壊した場合の敷地売却などの要件を緩和。所有者全員の合意が必要だったこれまでの制度を改め、5分の4以上の多数決で可能としました。

また、罹災(りさい)都市法の制定により、借地上の建物が全壊した場合には、借り手側が優先的にその土地の借地権を取得できる「優先借地・借家権」が廃止され、最長5年を期限として更新がない借地権の設定を認める「被災地短期借地権」が創設されました。

今回の法改正により、被災したマンションの解体などがしやすくなり、被災地の復興や再開発の迅速化につながることが期待されます。

(編集部)

関連記事: 被災マンション解体の要件を緩和(2013/2/12)




バナースペース

図版 CHART

文書:  罹災都市借地借家臨時処理法の見直しについて(出典: 2013年2月8日開催「法制審議会第168回会議」資料)

(クリックして拡大)