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維持管理MAINTENANCE

大京の「スマートマンション」続々と販売開始(1/2)

2014/7/8

MEMS(マンションエネルギー管理システム)導入を推進している株式会社大京が分譲するスマートマンションが、続々と市場に投入されています。同社は2013年6月、首都圏および関西エリアで総戸数50戸以上の新築「ライオンズマンション」では電力一括受電やMEMSなどのスマートマンション仕様を標準化すると発表。導入第1弾となった「ライオンズ王子ステーションライズ」は、現在、2015年1月の入居開始へ向けて最終期の販売が進められています。

ライオンズマンションのスマート化を標準で採用

大京では2000年に施行された「住宅の品質確保の促進等に関する法律(品確法)」をきっかけとして、住宅の省エネルギーと「環境共生住宅」への取り組みをいち早く開始し、マンションづくりにエコ思想を取り入れた概念である「LIONS PLUS ECO」(ライオンズプラスエコ)を推進してきました。

2009年には経済産業省のスマートハウス実証実験に参加し、エネルギー使用状況の“見える化”が節電意識を高めることを確認。その後、HEMS(住宅向けエネルギー管理システム)の導入を随時進めてきました。

経済産業省は、2012年に「スマートマンション導入加速化推進事業」を対象とする補助金制度を新設し、2013年4月に関連会社のオリックス電力株式会社がマンション向けサービス提供事業者(MEMSアグリゲータ)に採択されました。

これを機に大京は「ライオンズマンション」のスマート化を積極的に推進することとし、2013年6月、首都圏および関西エリアにおける総戸数50戸以上かつ電力一括購入システム導入物件ではスマートマンションとすることを発表しました。

ライオンズマンションで標準化されたおもなスマートマンションサービスは次のとおりです。

@電力一括購入システム
 高圧電力での一括受電を行うことで、居住者が個別に電力会社と契約するよりも、安い電力単価で電気を利用することができる
Aスマートメーター設置とマンション全体の見える化
 通信機能付き電力メーターであるスマートメータを利用して、共用部およびマンション全体の電力使用量を見える化し、管理組合で節電意識を高めるしくみを構築する
B30分ごとの見える化
 各住戸へのスマートメーター設置により、30 分ごとの電力使用量をリアルタイムで見える化し、過去実績との比較や需給調整が必要な時間などを確認することにより節電意識を高める
Cデマンドレスポンスの働きかけ
 マンション全体の電力データを集中管理し、冬季や夏季の需給逼迫(ひっぱく)時や電力の使用が集中する時間に節電要請を行うことにより、1 年間の電気使用量のピークを抑え、その節電に貢献した居住者には電気料金の割引サービスを行う

「大京ではスマートマンションがスタンダードです。プロジェクトのフローにも記載されているので、当然のこととしてスマート化が進み、各家庭での賢く無理のない節電とピークシフトを促進できる」と、グループ経営企画部広報室長の森本秀樹氏は話します。

「今後の基本はすべてスマートマンションです。ただし、スマートマンションのあり方は多様化するでしょう」と、建設統括部商品企画室の担当副部長兼商品企画課長、中山雄生氏は説明します。「当社は2009年に既存マンション向け太陽光発電システムの実証実験を行い、新築マンションでは2010年に『ライオンズたまプラーザ美しが丘テラス』でも太陽光発電システムを導入しました。これも一種のスマートマンションです。またHEMSは比較的早くから導入してきましたが、MEMSはやはり経済産業省の補助金制度が始まってから導入が加速しています。オール電化による見える化もスマートマンションのひとつといえるし、電力の自由化が進めば時代に合わせて臨機応変に対応する必要があります」。

次ページへ続く)




バナースペース

図版 CHART

図1: ライオンズ横浜上大岡ガーデンシティ(ザ・イースト)の電気使用料・電気料金・CO2排出量の「見える化」のイメージ(資料提供: 大京・広報室)

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図2: ライオンズ久米川駅前ではじめて導入した太陽光全量売電サービスのイメージ(資料提供: 大京・広報室)

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図3: 雄大なランドスケープを誇るライオンズ港北ニュータウンローレルコートの全景イメージ(資料提供: 大京・広報室)

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