MALCAが初のMLCPフォーラムを開催(2/2)
2013/4/9
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第2部 パネルディスカッション
フォーラムの第2部では、鍵屋一氏(東京いのちのポータルサイト副理事長・板橋区福祉部長)がコーディネーターを務めるパネルディスカッションを開催しました。
第1部の講師に加え4人のゲストが壇上に登り、次の6人のパネラーがそれぞれの立場からプレゼンテーションを行いました。(以下、50音順)
●刑部真弘
(東京海洋大学教授)
●亀井正樹
(NPO小杉駅周辺エリアマネジメント)
●渋谷和久
(内閣府大臣官房審議官)
●角田瑞彦
(東京消防庁深川消防署長)[注2]
●深田貴美子
(武蔵野市議会議員)[注3]
●吉野美幸
(伊藤忠アーバンコミュニティ執行役員)
注2: 角田氏は、2013年4月1日から、渋谷消防署長に異動となりました。
注3: 武蔵野市は改定中の地域防災計画(案)にMLCPの作成を盛り込みました。
パネルディスカッションでは活発な意見交換が行われ、東日本大震災の体験などに基づいたマンションにおける自助・共助の考え方や、災害に強いマンションづくりを進めるうえでの中間支援組織への期待などが語られました。
マンション生活継続計画(MLCP)の必要性を提言
最後に、石附弘氏(警察政策学会前理事)から、次のとおり「MLCP検討会提言」が発表され、満場の拍手で賛同の意が示されたあと閉会となりました。
<提言>
マンションの居住者と管理組合等は、災害発生時に自力で状況を判断し、行動できる力を養い、できるだけ共同生活を維持継続することを目標に、それぞれMLCPを作成し、災害対策(防災・減災)に取り組む。
管理会社、行政、専門家等は、各マンションの居住者と管理組合等によるMLCPの作成・実施等を支援する体制を整え、実行する。
MLCP検討会は、東日本大震災で明らかになったマンション防災の課題と可能性について検討するために有志が集まり、2012年1月から活動を開始。マンションの防災力を強化し災害発生時の自立対応を可能とするプログラムとして、「MLCP」の作成・実施を支援する体制づくりが必要との提言をまとめました。
また、マンションの防災・減災の実現をめざす中間支援組織としてMALCAが設立され、マンション居住者、管理組合、管理会社、関係行政機関その他の関係者間の相互連携を促し、活動を支援する取り組みを開始しました。今後、検討会メンバーとフォーラム参加者の意見等を集約して、5月中旬までに具体的活動に関する方針案をまとめ、6月に開催する第1回総会で決定する予定です。
(企画提供/マンションライフ継続支援協会)